離婚後共同親権が本当にヤバイです

 法律が変わったりする場合、私たちは国会に上程されてニュースになった時に、「ああ、そんなふうに法律が変わるのね。それは大変!」と思ったりすることが多いかもしれませんが、実は国会に法案が提出された時点である程度もう方向性は決まってしまっているので、そこから動き出しても状況を変えるのは難しかったりします。ですから、その前に法律をどうするのか議論する法制審議会の動向を注視して、何とかヒドイ法改正をしないように…などと働きかけるのが大事だったりするのです。
 そういう意味では「離婚後共同親権」はその法制審議会で基本的に共同親権になって、DVや虐待があっても単独親権と認められないかもしれないようとんでもない改正案が決議されてしまいました。このままだと今の国会で改正案が通ってしまうかもしれないのです。
 フェミカン学会でも学会と2つの協会の理事会で声明を出したり、勉強会をしたりしてきました。1月23日の勉強会では斎藤秀樹弁護士が改正案についてそれが通ったらこんなに危険なことになる…ということをわかりやすく解説してくれて、法制審議会で決議されてもあきらめないで!と力強く呼びかけてくれました。
 これから私たちにできることとしては、改めて呼びかけられた署名(末尾にあります)に協力することや地元の議員に地方議会で意見書を採択してもらったり、国会で反対のために動いてもらうよう働きかけることなどです。とは言っても、日々の仕事に追われ、議員とも面識がないし…どうしたらいいかわからないよなあ、というのも実際のところかもしれません。でも、全く面識がなくても議員の事務所の連絡先を調べて、話を聞いてもらいたいのです、とアポイントを入れる…といったまずその一歩を踏み出していただけたらうれしいです。
 2023年に実現した性犯罪に関する刑法の改正については、被害当事者の方々が積極的に情報発信されて熱心に粘り強くロビー活動をされたことが、あれだけの改正につながりました。それでは今回の共同親権の問題で最も影響を受けるだろうDV被害当事者がどんどん表に出て発言していけるかというと…残念ながらそうではありません。もしDV加害者である元パートナーに知られたら、また執拗に追いかけられ逃げられなくなってしまうかもしれない…。そういう意味で支援者であるフェミニストカウンセラー、フェミニストカウンセリングアドヴォケイターがもっともっとアドヴォケイト(代弁・擁護)していく必要があるのではないかと思うのです。
 フェミカン学会のネットワーク形成事業部では、これからも皆さんに情報共有・行動の呼びかけなどをしていこうと思っていますが、皆さんももっとこんなことをしたらいいんじゃないか、こんなこともできるよ、ということがありましたら是非そんな声を寄せてください。


○#ちょっと待って共同親権プロジェクトの新たな署名はこちらです。
https://www.change.org/kyodoshinken
ぜひ署名・拡散していきましょう。

○FC学会、FC協会、FCアドヴォケイター協会の3理事会で出した共同声明はこちらです。
https://www.shorturl.asia/jp/OhtNM

○斎藤秀樹弁護士を招いて1月23日に行った勉強会の動画の視聴を希望される場合は周藤までご連絡ください。YouTubeのURLをお知らせします。
email:suty@d2.dion.ne.jp

※この記事は、学会、フェミニストカウンセラー協会、フェミニストカウンセリング・アドヴォケイタ―協会が持ち回りで投稿しています。