マジョリティに配慮?

 堺大会にご参加くださった皆様ありがとうございます。

 久しぶりのリアルでの大会開催、裏は大変でしたのよ。当日会場でご参加くださった皆様は、舞台上で忙しく動く、まるで音響スタッフのようなFC堺のスタッフの姿に気づかれたことと思います。初めてのハイブリッドでのシンポジウム開催。担当したスタッフのストレスは大変なものでした。また大会史上初めての事務局不在の大会(これは不測の事態です。人生何があるかわかりません)でしたので、従来なら事務局がテキパキと片付けてくれていた諸々に実行委員たちがアタフタと取り組むこととなり、「アタマゴチャゴチャ!」というのが、直近及び当日の実行委員たちの状況でした。とは言え、皆様のご協力もあり、今はまだ後始末諸々の真っ最中ですが、何とか無事終えることができました。ありがとうございました。

 で、メルマガ担当になって気づいたこと。大会一色になっていた間にいろんなことがあったんだ!この間に堺市長選があり、心は時折そっちの方に飛んでいたのですが、体は飛ぶわけにいかず、結果は大阪らしく、というか何というか維新市長が再選されることとなりました。ある意味、不思議な選挙だったんですけど、それは置いといて、・・・6月21日には閉会予定の通常国会。いろんなことが決まっておる!あるいは決まりつつある!

 今はまだいろんなことのあれこれの事態についていけず、諸々に触れる余裕はないので、一つだけ、「LGBT理解増進法」と呼ばれる「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律」について触れることとします。6月13日の衆議院本会議で自公維国合意案が可決され、現在参議院で審議中です。この修正案については、言い出したらあれこれあるんだけど、一つだけにしますね(と、ここで自分を抑える・・・)。それは、修正案で付け加えられた「すべての国民が安心して生活できるよう留意する」という「留意事項」です。

 これ見覚えありませんか?そうです。森喜朗元首相の発言に端を発した「わきまえた女性」問題です。「マイノリティはマジョリティの皆さんの安寧な生活を邪魔しちゃいけませんよ。これまでマジョリティが仕切ってきた会議にマイノリティの皆さんの出席を認めてあげたんだから、ちゃんとわきまえて長広舌なんかしちゃいけませんよ、その場にふさわしい言動をわきまえてくださいよ」。要するに、「女は黙ってろ」という発言です。「マイノリティはマジョリティの邪魔をするな」というわけです。さて「理解増進法」ですが、理解増進をうたいながら、こんな文言を入れるってどういうことなのか。穏やかそうに見えて、実は酷いことを忍び込ませている。自公維国は、この文言を入れる暴力性に気づいているのか、いないのかわかりませんが、この文言を入れたいと考えるほどには差別的であり、家父長的だと言えます。これ時計の針の逆戻りです。国会に誰を送り込むかって本当に大切だと思い知らされる6月15日です。

※ この記事は、学会、フェミニストカウンセラー協会、フェミニストカウンセリング・アドヴォケイタ―協会が持ち回りで投稿しています。