つばめと子育てと
「つばめは、両親で子育てをするんですよ。だから今回の表紙のイラストはこれにします」と担当者は言った。男女センターで行うプログラムのことだ。確かに、そのとおりで表紙のイラストにふさわしい。
ほ乳類の私たちはどうか。子どもたち(30代)の育児を垣間見ていると、私の世代とは変化しているように感じる。折しも、厚労省が令和6年度の男性の育休取得率を発表し、前年度から大幅アップで40%を超えたとのこと(実際の育児の中身は別にしても)。父親だけで子どもを連れて外出する姿も普通に見られるようになったし、保育園への送迎する父親が「イクメン」と特別もてはやされることもなくなってきた(気がする)。
私の場合は育児のしんどさがきっかけとなってフェミニズムと出会い、今の仕事や活動に結びついた。支え合える友人にも出会えたし、地域を超えて仲間が広がった。育児をもう一度やれと言われれば正直御免したいが、今、育児をしていたら何に悩んでいただろうか。学校への提出物の1名しかない子どもの保護者欄に自分の名前を書くことにちょっと迷ったり、病気になったとき休みを取るのはやっぱり私か…。何で? とか思っているかもしれない。
仮に父親の立場にいたら口には出さなくても「仕事だってしんどいことも多いし男と女じゃ責任の重さが違うんだよ」とか、家族の洗濯物をハミングしながら干すコマーシャルに「チッ」と思っていたかも? 何が「問題」なのかさえ気づかず(あるいは否認して)既得権を手放したくないと思っていてもおかしくない。根深く染み込んでいるものが変化するのにはまだまだ時間がかかりそうだ。
最寄りの駅の入り口に毎春、つばめが巣作りをする。つばめの育児が気になり、つい巣を見上げてしまう。子つばめたちは日に日に大きくなって、巣からはみ出すほどに成長。そして3日ほど見ないうちに巣は空っぽになっていた。つばめたちは子育てした街を離れて河原などで南に帰るまで集団で過ごすらしい。私たちも親がそして社会が当たり前に子育てをする、そうなるために今自分にできることを粘り強くあきらめずにやっていくからね。おつかれさん。また、来年も待ってるよ。
※この記事は、学会、フェミニストカウンセラー協会、フェミニストカウンセリング・アドヴォケイタ―協会が持ち回りで投稿しています。

