Q1:職場や学校で私はすごく嫌だと思っていることがあるんですが、周りの人はそうでもないみたいです。私が気にしすぎなのかな、とも思うのですが、こういう場合でもセクハラになりますか?
A1:セクハラはされた方が不快に思ったらセクハラになります。
他の人にとってはそうではなくても、あなたにとってはそれはセクハラなのです。
自分の感じ方を否定する必要はありません。
もしできそうだったら、
「私はそういうことは苦手なのでやめてもらえませんか」と伝えてみましょう。
例)ちょっとした猥談、アイドルのポスター、あいさつ代わりに肩を叩かれる、など
Q2:よくパンフレットなどに「勇気をもってNOと言いましょう」と書かれています。
でも、言えるのなら誰も苦労しません。言えなかったら我慢するしかないのでしょうか?
A2:職場や学校など継続した人間関係の中で起こるのがセクハラです。
嫌だと言ったら関係がぎくしゃくしてしまうと思ったらなかなか言えません。
上司や部下、先生と生徒など力関係がある場合などは特に怖くて拒否できないこともあります。嫌だと言えないのは当然ですから、あなたを責めずに話を聞いてくれそうな人に相談してみましょう。
Q3:先生が学生から性的に嫌なことをされても、立場は強いのだからセクハラとはいえないのでしょうか?
A3:それによって職場環境が悪化しているのであればセクハラです。
学生に教育・指導はしなければならないでしょうが、不当な人権侵害を受け続ける必要はありません。
学生からのセクハラを拒否するのは当然ですし、周囲に相談をして力になってもらったらいいのではないでしょうか。
※その他に、看護師が患者から、ホームヘルパーが利用者から、などのセクハラもあります。
Q4:最近、パワハラやアカハラ、またモラハラという言葉も聞くようになりましたが、セクハラとはどういう関係にありますか?
A4:パワーハラスメントは「職場における力関係を背景としたいじめ」、アカデミック・ハラスメントは「教育・研究上のいやがらせ」、またモラルハラスメントは職場だけではなく夫やパートナーからの精神的DVも含めた「精神的ないじめ」というように簡単に説明できます。
セクハラはそれらと重なっていたり、それらに含まれる概念とも考えられます。
セクハラを拒否したことで、パワハラやアカハラを受けたり、セクハラの中でモラハラと言ってもいいようなコントロールを受けていたりすることもあります。
ただ、セクハラは男女雇用機会均等法という法律で規定されていますが、それ以外は法律での規定がなく、職場や学校によって対応はまちまちというのが現状です。
Q5:セクハラで困っています。どこに相談したらいいでしょうか?
A5:まずあなたが話しやすい人(友人,同僚,家族など)に話してみるのも一つの方法です。
その人たちに日常的に相談にのってもらえたら心強いですよね。
あなたの職場や学校に相談窓口はありませんか。ただ、窓口の担当者によってはかえって傷つけられる場合もあるので、どんな人か調べてから相談した方がいいかもしれません。
あなたがどうしたいかによって、選択肢はいろいろ考えられます。
会社に訴えることや、警察に訴えること、弁護士に相談して慰謝料を請求すること労働局の雇用均等室に相談するなどいろいろな方法があります。
本を読んで情報を得るのも役に立ちます。地域の女性センターや民間のフェミニストカウンセリングルームなどで相談することもできます。
セクハラの相談を受けている電話相談にかけることもできるでしょう。
フェミニストカウンセリング学会も参加している「働く女性の全国ホットライン」に電話してみてください。