10月1日のぱたぱた日記

コロナが拡散して思うこと。

 街に出ても行き交う人は敵ではないのにいつもより距離を取って歩いているし、電車やバスに乗っても誰も話をせず離れて座る。人と人との間に恐怖が存在しているかのようだ。そして今までになかったその環境が時間の経過とともに日常に思えてくるのも不思議だ。

 これまで私は一人の時間をとても大切にしていたし、敢えて一人の時間を作ってもきた。しかし今の状態での「一人でいる」のとは質が違っていた。人とのつながりの中で「一人でいる」というのではなく、今はどちらかというと「独り」を感じる、感じている人が増えているのではないだろうか。改めて「つながり」の大切さを感じる。

 コロナは感覚にも影響してきているように思う。マスクを毎日どこに行くにも着けていることで、嗅覚や触覚なども今までとは違う環境に置かれている。私は朝、バス停まで少しだけ海辺を歩く。その時、人がいないのを確認してマスクを外す。外した瞬間、潮の香りを感じ、風の涼しさを頬で感じる。その度に自分の感覚を取り戻した気がする。マスク1枚を外すだけで生きている感覚が変わる。五感を感じることの大切さをしみじみ思う。

 研修をするにしても受けるにしてもオンラインばかりになってきた。先日は3時間の研修を自宅から実施した。客観的に見れば3時間、パソコンに向かって一人で話し続けている。なんて滑稽な風景!しかしそれも現実。

 この1〜2年で生活環境ががらりと変わった。これまでも未来は予測できない世界に生きてきていたにもかかわらず、本当はこんなにも未来って分からないモノなんだと改めて感じる。だから、今ここに生きることの大切さをつくづく感じる。

※この記事は、学会、フェミニストカウンセラー協会、フェミニストカウンセリング・アドヴォケイタ―協会が持ち回りで投稿しています。