いつか……アサーティブトレーニングできるかな?

 やっと大寒を過ぎて、春よ来い!の2月ですね。

 まだまだコロナ渦の不安や緊張、不自由な感じの中で、季節はそれでも、ゆるゆると明るさを増すのでしょう。

 昨年4月に、仙台の小さなワンルームマンションでスタートした「フェミニストカウンセリング杜」も、やっと年を越しました。相方のスタッフと一緒に、東北のFC仲間との事例検討会や、FC協会とのつながりも得て支えられてきました。もちろん、21年の活動を終えた「ウィメンズカウンセリングいずみ」の代表から引き継いだことや、NPOや行政との関わりもあって続けてこられたのです。

 多方面に感謝しながら、もう少しの冬を過ごしていきます。

 そして今、グループワークをしたい気持ちが湧いてきています。カウンセリングとは違って、他の参加者からの共感やpersonal is politicalを体感できるグループの存在は、孤立しがちな女性にとって力になると確信しています。でも、コロナの禍中で、どう工夫すれば安心な気持ちで参加できるか。また、時間的な金銭的なハードルをどう下げるか。…熟慮が必要ですね。

 中でも、アサーティブトレーニングができないかな〜と思っています。「ウィメンズカウンセリングいずみ」が「被災地でアサーティブトレーニング」を企画したのはFC仙台大会の年で、皆様から基金への協賛やご協力をいただきました。翌2018年と2019年に石巻で2団体が主体となって実施し、有意義な時間を過ごせました。3年かけて沿岸部を中心に実施する予定でしたが、コロナ感染拡大となってしまい、中断しているのです。「杜」がそれを引き継ぐことにして、状況を見計らっています。

「相手を優先して、自分を引っ込めてしまいがちでは?」「私らしいコミュニケーションは?」自分の本音や葛藤に気づいてロールプレイで表現し、グループのダイナミズムの中でエンパワメントを目指します。再びアサーティブトレーニングを行なえるよう、考えていきたいです。

考えているだけでなく、こうして誰かに向けて発信しようとしただけで、何とも気分が暖かくなってきました。春に向けて暖機運転しながら過ごそうと思います。


追伸:

1月25日に、伊藤詩織さんの性暴力被害を訴えた裁判で、2審も詩織さんの勝訴となったことが伝えられました。不同意性交だったと認められ、加害者は罰せられるという判決でした。良かった。詩織さんは2015年の被害以降、二次被害やSNSでの誹謗中傷を受け心身ともに傷つきながらも、闘いを続けてこられました。詩織さんが「Black Box」と呼んだ、日本の性暴力加害者を容認する文化や仕組みや、ジェンダー格差や、司法や様々な制度等を、明るみに出して変えていければと思います。#metooやフラワーデモ等さまざまな女性たちの連動もあって、変化が作り出されています。

「声をあげたら必ずどこかに届く」と会見で語った詩織さんの言葉を、胸に刻みます。

性被害に関する刑法の見直しも、大詰めを迎えています。性暴力被害をオープンに語れる社会、性暴力被害を生み出させない社会に向けて、さらに注目し動きたいと思う日々です。

※この記事は、学会、フェミニストカウンセラー協会、フェミニストカウンセリング・アドヴォケイタ―協会が持ち回りで投稿しています。